X(Twitter)はあらゆる目的・業種で活用しやすく、一つのマーケティングツールとして多くの企業に使われています。
特に、企業の公式アカウントがキャンペーンをしている様子などを見たことがあるのではないでしょうか。これはX(Twitter)マーケティングのひとつです。本記事では、こうしたX(Twitter)マーケティングの手法やポイントを解説します。最後までぜひ、読んでみてください。
X(Twitter)マーケティングとは?
X(Twitter)マーケティングとは、その名の通りツイッターを使ったマーケティングのことです。
SNSの中でもX(Twitter)だからこそできる戦略がありますので、X(Twitter)の特徴からメリット・デメリットまでお伝えします。個人で運用する方も企業のアカウント運用担当の方も、知っておくべき基本的な情報です。
どんなX(Twitter)の特徴を活かすのか
まずは、X(Twitter)自体の特徴を把握しておきましょう。
【X(Twitter)の特徴】
- 10代~30代の若年層を中心に、幅広い年代が利用している
- 男女比がほぼ同率
- リアルタイム性が高い
- 短い文章(140字以内)とメディアで投稿
- リツイート機能などによる拡散性
- 検索ツールとしても利用されている
- 興味・関心で交流するユーザーが多い
- 新しくて話題性のある情報がウケる
特に、最も大きな特徴である「拡散性」は、アカウント運用を通して認知拡大を行いたい際に重要なポイントとなります。上手くX(Twitter)マーケティングができれば多くのユーザーに知ってもらい、コミュニケーションをはかることができます。
X(Twitter)マーケティングのメリット
続いて、X(Twitter)マーケティングを行うことのメリットを3つ紹介します。これを活かせると、アカウント運用の目的達成に、近づくことができるでしょう。
リアルタイムに情報共有ができる
X(Twitter)は、テレビのニュースよりも早いのではないかと言われるほど、リアルタイムで盛り上がっている出来事が共有される場です。
そのため、話題性のあるテーマと絡めた情報を発信するのに長けたSNSといえます。
ユーザーとのコミュニケーションの場になる
X(Twitter)には、「いいね」「リツイート」「引用リツイート」「コメント」「ダイレクトメッセージ」などの機能があります。投稿に対して、これらの機能を通してユーザーが反応をしてくれた際に、反応に答えるなどのコミュニケーションをとることができます。
特に企業にとっては、ダイレクトにユーザーの声を聞くことができるのは大きなメリットと言えるでしょう。
拡散力がある
「バズる」という言葉がよく聞こえてきますが、投稿が拡散されて多くの人の目に見られるのは、X(Twitter)のリツイート機能の存在が大きいです。あるツイートがリツイートされて、それを見た人がさらにリツイートして…という流れが起こっていくと大きな話題を呼ぶことができます。
リツイートしてもらうには、タメになる・面白いなどと思ってもらえるコンテンツを作ることが欠かせません。
拡散力を活かしていければ、認知拡大につながり、個人や企業の魅力を最も多くの人に届けることができるでしょう。
X(Twitter)マーケティングのデメリット
X(Twitter)ならではの性質から、X(Twitter)マーケティングは非常に有効なものですが、もちろんメリットだけでなくデメリットもあります。
炎上して一気に信用を失う可能性がある
最も恐れてしまうのが、やはり炎上ですよね。たとえ悪気がなかったとしても、アカウントを運用する中で、あるいは日々の活動の中でユーザーに不快な思いをさせると、炎上してしまう可能性があります。
一度炎上すると、その後長い間影響を受け続けることになりかねません。運用ポリシーを決めたり、複数人でチェックしてから投稿したりと、炎上対策をしましょう。
成果がすぐには出にくい
拡散力があるからといって、すぐに成果が出るわけではありません。コンテンツ制作スキルの向上や積極的なユーザーとのコミュニケーション、ハッシュタグの活用などを通して、多くの人の目にとめてもらえるアカウントを目指しましょう。
X(Twitter)マーケティングの戦略手法
続いてX(Twitter)マーケティングの手法を解説します。ご自身のアカウント運用を成功に導くためには、どんな戦略が適しているのかを考えてみてください。
アカウントの運用
まずは、アカウント運用に関してです。大前提として、オーガニック投稿はターゲットを基準にして「どんな情報が求められているのか」を良く分析して、アクティブユーザーの多い時間帯に投稿するのがおすすめです。
そのほかにも、コミュニケーションをとってファンを増やす手段として、以下を行うと効果的です。
アクティブサポート
アクティブサポートとは、自社商品・サービスについてX(Twitter)でツイートをしている人に対して、自ら直接アプローチをすることです。
例えば、自社商品Aという商品を買ってくれたユーザーさんが、ツイートで「Aを買ったんだけど、〇〇のやり方がよく分からない」とつぶやいていた場合に、企業自ら使い方を伝えたりカスタマーサービスを案内したりするといった具合です。
- ユーザーさんとの距離感を意識する
- 著作権に気をつける
- 他の人も見るかもしれないため、多くのユーザーにとって有益な情報が提供できるように心がけながら、やりとりをする
- X(Twitter)は履歴が残ると意識する
コメントへリプライする
ユーザーからコメントがあった際には、可能な限り返信することをおすすめします。「このアカウントはユーザーを大切にしてくれている」と印象付けることができ、親近感を沸かせ、投稿に対して反応されやすくなります。
感想・質問・クレームなど、コメントの内容はさまざまありますが、適切な返答を行いましょう。企業のアカウントを運用する訳ですので、決して感情的にならず、一人に対する返信も多くの人に見られている点に注意しましょう。
キャンペーン企画
キャンペーン企画は、認知獲得・フォロワー増加・CV率増加などに効果的な手法です。例えば、次のようなキャンペーンがあります。
- フォロー&リツイートキャンペーン
- フォロー&投稿(ハッシュタグ付き)キャンペーン
- フォロー&画像投稿キャンペーン
- インスタントウィン
フォロー・リツイート・ハッシュタグつきのコメント・商品画像の投稿などをユーザーに促すことができ、キャンペーンをきっかけにユーザーが投稿してくれたツイートでさらに多くの人の目に届く、といった循環が生まれます。
確かに、キャンペーンは認知拡大につながる有効な手段です。しかし、キャンペーンの際には、参加のハードルを考えましょう。多くの人に参加してほしいのであれば、ハードルの低いキャンペーンを、少なくて質のいい顧客からのアクションが欲しい場合にはややハードルの高めなキャンペーンを行いましょう。「フォロー&リツイートキャンペーン」は最もオーソドックスかつハードルの低い施策です。
ハードルが低すぎてしまうと、メインターゲットに対してキャンペーンだけのためにフォローしてくれる人の割合が多くなり、アカウントを運用しにくくなることがあります。
インフルエンサー起用
近年、インフルエンサーを起用した戦略も増えてきています。こちらは、予算が必要となってきますが、影響力のある人たちの力を借りる、いわゆる「インフルエンサーマーケティング」です。
X(Twitter)でインフルエンサーマーケティングをするメリットは、
- インフルエンサーのフォロワーはもちろん、その先につながりをもつユーザーにも商品・サービスの情報が拡散される可能性が高まること
- 広告よりも比較的費用を抑えて、情報を拡散できること
にあります。
インフルエンサーのフォロワーのアクティブ時間に投稿するなどして、多くの目に届ける工夫をしましょう。
一方で、注意すべき点もあります。X(Twitter)は、匿名性のため、自社にとって不利益なコメントもしやすい環境です。どのインフルエンサーを起用するかや、訴求内容、方法などをよく練って、炎上が起こらないように十分気を付けましょう。
X(Twitter)広告
最後に、X(Twitter)広告についてです。こちらも、余裕をもって予算を出せる場合に検討をしてください。細かくターゲティングができ、自社を知らない潜在顧客に対して配信できるなどのメリットがあります。タイムラインに直接表示することができ、広告らしさが出にくいところも魅力の一つです。
X(Twitter)広告の種類と、その特徴ご紹介します。ご自身にあった広告を検討してみてください。
プロモツイート | ・通常のツイートのような見た目で、タイムライン上に掲載される。 ・プロモーションタグがつけられる。 ・いいね・リツイート・リプライをしてもらうことができる。 ・フォロワーのエンゲージメントUPや、ツイッターユーザーへのリーチ目的におすすめ |
プロモトレンド | ・プロモーションタグがつけられる。 ・おすすめトレンド画面のトップに表示される ・大規模に商品・サービスを発信したい際におすすめ。 ・企業のみ利用可能 ・24時間限定で掲載 |
プロモアカウント | ・フォロワー獲得目的の広告で、ツイート下にフォローボタンがついている ・トップやキーワード検索結果などにも掲載される |
プロモビデオ | ・動画つきの広告 ・目に留まりやすい ・表示のされ方はプロモツイートと同様 |
インストリーム動画 | ・ユーザーが動画再生したときに、本編前に流される広告。 ・6秒を超える動画広告の場合は、スキップ可能になる。 |
X(Twitter)マーケティングを成功させる方法
X(Twitter)マーケティングは、とにかく多くの人に拡散できればいいというわけではありません。以下の3つのポイントを意識して、アカウントを運用してみましょう。
また、X(Twitter)マーケティングを実施した企業アカウントの成功事例を調べてみると、自社にあったマーケティング戦略が見えてくるかもしれません。
明確な目的(KGI)・目標(KPI)を定める
X(Twitter)マーケティングで、一番最初にやるべきことは明確な目的(KGI)と目標(KPI)を定めることです。
KGIとは、アカウント運用をする目的です。以下が、KGIの例です。
- 自社商品やサービスのファンを獲得する
- 認知向上
- 自社商品やサービスの課題・改善案などを得る
- ニーズを探す
- 売り上げを〇%増加させる
KPIとは、KGIを達成するための中期的な目標です。
「いいね数」「リツイート数」「インプレッション」「フォロワー数」など、具体的な数字が出るものを指標とし、どれくらいの期間で達成するかまで明確に定めましょう。
ターゲットを詳細に決め、その人たちが喜ぶ運用をする
KGIとKPIが決まったら、ターゲットやペルソナを決めましょう。ペルソナとは、ターゲットのユーザー属性をまるで実在する人物かのようにリアルに設定したもののことです。このペルソナを喜ばせるにはどうしたらいいかを意識しながら運用をすることが大切です。
また、ターゲットやペルソナを意識することは一貫性のある投稿にも繋がります。ファンをつくるには、一定の世界観を保って運用することが大切です。万人受けではなく、ターゲットを喜ばせることに一生懸命になりましょう。運用方針を定めておくのもおすすめです。
分析→戦略→改善を繰り返す
アカウント運用の方向性が決まったら、あとはひたすら分析・戦略立て・改善の繰り返しです。インプレッションやエンゲージメントの数値が高いツイートにどんな傾向があるのかを掴み、投稿に活かしていくことが重要です。
投稿に関する基本的なデータは、「ツイートアクティビティを表示」から簡単に閲覧することができます。また、無料で使えるX(Twitter)アナリティクスは、X(Twitter)マーケティングをサポートしてくれる重要なツールです。ブラウザから見ることができ、アプリで「ツイートアクティビティを表示」から見るよりも、より細かなデータを閲覧可能です。レポートを作成でき、分析には欠かせない存在です。
他にも、無料のX(Twitter)分析サポートツールがありますので、ぜひチェックしてみてください。
【X(Twitter)を分析できるツール】
X(Twitter)マーケティングを学べるおすすめの本
X(Twitter)運用を成功に導くためには、日々の学びが欠かせません。そこで、最後にX(Twitter)マーケティングの知識を身につけるのにおすすめの書籍をご紹介します。
書籍名 | 著者 | おすすめポイント | ||
—共感される運用&人を集める運用のしかた ビジネスを加速させる使い方も初心者の人も再入門の人も!— |
アフィラ | 共感を得て、ビジネスに役立てる運用方法が解説されています。タイトルの通り、幅広い人におすすめの書籍です。 | ||
—わたしがキングジムで10年運営してわかった「つながる作法」— |
キングジム公式X(Twitter)担当者 | 「地味な文具メーカー」でたった一人でSNS運用をした担当者によるノウハウ本です。企業のSNS担当の方はもちろんのこと、フォロワーとつながるツイッターマーケティングを求めている個人の運用者やフォロワーの増やし方に悩んでいる方にもおすすめです。 |
まとめ:ぴったりのX(Twitter)マーケティング手法で目的を達成しよう
いかがでしたでしょうか。X(Twitter)マーケティングは非常に奥深いものです。正解はなく、展開する商品・サービスや運用目的によって適した戦略も異なります。
- 目的・目標を定める
- ターゲットを定める
- ターゲットに喜んでもらえるX(Twitter)マーケティング手法を選ぶ
- 実践する
- 分析と知識・スキルの習得を継続・繰り返す
このようなステップで、少しずつ目的・目標に近づいていきましょう。