X(Twitter)は、すぐに成果が出るものではなく、長期的にPDCAを回して少しずつ成果につながっていくものです。
この記事を見てくださる方の中には、企業アカウント運用に苦戦していて、
- 「どうしたら企業アカウントとして成功するのだろう」
- 「フォロワーを増やすにはどうしたらいいのだろう」
とお悩みの方も多いと思います。
そのような方向けに、本記事では、企業アカウント運用のメリットから成功事例までご紹介します。ぜひ、人気アカウントにするためのポイントを掴んでください。
企業アカウントを運用するメリット
企業アカウントを運用するメリットには、次のようなものがあります。
- ファンを増やす
- 認知度を上げる
- 商品やサービスの売上UPにつながる
アカウントでユーザーに「有益」・「面白い」・「お得」などと感じさせる投稿ができると、ファンが増えます。積極的にユーザーをコミュニケーションをとるなど、丁寧な運用を心がければ企業のイメージもよくなり、ブランディング効果もあるでしょう。
また、X(Twitter)は、リツイート機能によって投稿が拡散され、多くの人に認知してもらえる可能性を秘めています。認知を獲得し、ファンを増やし、商品・サービスの魅力を伝え続けることができれば、結果として売上の増加にもつながります。
フォロワーを増やすにはどうしたらいい?人気の企業アカウントの作り方
フォロワーを増やし、人気の企業アカウントづくりをしていくためのポイントをご紹介します。後に登場する成功事例にもあてはまる特徴ばかりなので、ぜひ実践してみてください。
ターゲット層の特徴を分析して戦略を立てる
140字という限られた文字数で、ターゲットに刺さる言葉をツイートしましょう。「私に関係のあるツイートだ」と思わせることが大切です。
また、ターゲット層がアクティブになる時間帯、関心のあるテーマなどを把握し、より反応がよくなるツイートの傾向を掴みましょう。X(Twitter)アナリティクスなどのツールを用いると、細かなデータを得ることができます。
拡散されやすい投稿をする
「バズる」投稿や認知の拡大を求めるなら、拡散のされやすさを意識しましょう。以下のような投稿は、拡散がされやすいです。
- 共感できる内容を含む投稿
- メディア(画像・動画)を含む投稿
- 企業アカウントらしくない親しみやすさがある投稿
- クスっと笑える要素がある投稿
- 「なるほど」となる、豆知識などの有益な情報
- 質問形式の投稿
- 独自のハッシュタグを使った投稿
ユーザーとのコミュニケーションを大切にする
ユーザーといかに丁寧にコミュニケーションをとるかも、非常に重要なポイントです。ユーザーが自社商品・サービスについて言及してくれたらリツイートをしたり、困りごとをつぶやいていたら返信してサポートしたりと、積極的にユーザーと関わっているアカウントは人気の傾向があります。
他にも、アンケート機能の活用や面白いハッシュタグの使用なども効果的です。
UGCを増やすことで、商品やサービスに対する信頼感が生まれ、投稿を見たユーザーの購入モチベーションや企業への好感が高まります。
大手企業アカウント運用の成功事例2選
まずは、大手企業によるX(Twitter)運用の成功事例を2つご紹介します。
ローソンジャパン
ローソンジャパンの公式ツイッターアカウントのフォロワー数は、なんと790万人超えです。X(Twitter)を上手く活用しており、もっとも使われたハッシュタグのランキング(ブランドカテゴリ)でも、ローソンのハッシュタグが複数ランクインされたこともありました。
ローソンジャパンのアカウント運用の特徴は次の通りです。
- メインターゲットを意識している
- アクティブ時間を意識している
- 状況に合わせたタイムリーな発信
- フォロー&リツイートキャンペーンの実施
- ハッシュタグの活用
差別化の難しいコンビニ業界の中で、ローソンはターゲットを常に意識して運用をしています。例えば、メインターゲットとなるビジネスマンがコンビニに来店する時間帯とツイッターがアクティブになる時間帯が同じだという点を活かして、その時間帯に食べたくなるような商品を画像付きでツイートしています。
【まちかど厨房店限定】「カップごはん(チャーハン鶏から)」が発売中♪
チャーハンとから揚げの相性がばっちりでおいしいです(^^)#ローソン #まちかど厨房https://t.co/3otLEbTpUt pic.twitter.com/R76VIPqO7x— ローソン (@akiko_lawson) July 13, 2023
また、キャンペーン企画も積極的に行っています。
\新・おどろき!?食感、海からクン!/
プリちゅき~な #海からクンエビタルタル味お試し のチャンス(^^)1)このアカウントをフォロー
2)この投稿をリツイート
3)抽選で毎日1万名様に無料券!結果は自動でお知らせ#ローソン— ローソン (@akiko_lawson) July 18, 2023
例えば、期間内にアカウントのフォローと投稿のリツイートをすることで、抽選で無料券がもらえるキャンペーンなどを行っています。定期的にフォロー&RTキャンペーンをしているのも、フォロワーの多さの秘訣なのかもしれません。リアルタイムで進行しているキャンペーンは、アカウントの投稿のトップに固定し、多くの人に見られるように工夫されています。
株式会社タニタ
株式会社タニタは、PDCAを回しながらツイッターマーケティングを続け、約32万人ほどのフォロワーがいます。企業アカウントらしさを前面に出さず、親近感のある印象です。
タニタのアカウント運用の特徴は次の通りです。
- ハッシュタグの活用
- 親しみのあるゆるいコンテンツ
- ユーザーの投稿への反応・コミュニケーションを重視している
- 音声チャット機能「スペース(Spaces)」の活用
タニタのアカウントは、何といっても友だちと話しているかのようなゆるくて親しみのある発信が魅力的です。積極的にユーザーとコミュニケーションをとっており、タニタについて言及しているツイートをリツイートしたり、時にはユーザーからのお願いをもとに商品をつくったりもしています。
カラダが夏にナル https://t.co/12qKJIMWP3
— 株式会社タニタ (@TANITAofficial) July 11, 2023
ハッシュタグを積極的に使ったり、スペースでユーザーとコミュニケーションをとったりと、X(Twitter)の強みを最大限に活かしたマーケティングを行っています。
丁寧にユーザーに反応する点は、どのようなアカウントを運用するとしても取り入れるべきでしょう。
中小企業の企業アカウント運用の成功事例
続いて、中小企業によるX(Twitter)運用の成功事例をご紹介します。ネームが多くの人に知られていない企業やブランドにとって、何が重要なのでしょうか。
やすもと醤油
安本産業株式会社は歴史ある醤油屋で、面白い調味料をつくることを目指しています。安本産業株式会社による「やすもと醤油【燻製調味料】」のアカウントは、フォロワーが約9万人もおり、X(Twitter)運用が上手な企業といえます。
やすもと醤油のアカウント運用の特徴は次の通りです。
- 共感を誘い、応援したくなるツイート
- 明るく親近感のある投稿
- 企業の雰囲気が伝わる
(一応)企業アカウントなので成果がないとtwitterを辞めさせられてしまう厳しい世界です😫
うちのアカウントを見た上司と同僚が「フォロワーが40人もいて、いいねもたくさんついててメッチャバズってるじゃん!」と言っていました。
当分の間は大丈夫そうです😉
— やすもと醤油【燻製調味料】 (@yasumotoshoyu) August 26, 2020
やすもと醬油のアカウントは、上記のツイートがバズったことをきっかけに、フォロワー40人の状態から一気に増えました。共感を誘い、「力になりたい」という気持ちが湧いてくるツイートです。
その後も、X(Twitter)のおかげで売り上げが順調であることを報告したりなどしています。
Twitterを始めてから三年経って伝えたいこと。
くんせいナッツドレッシングの売上本数が八倍になりました!!!
Twitterには夢がある!!!!!!!!!! pic.twitter.com/Gu75c6H8Oe
— やすもと醤油【燻製調味料】 (@yasumotoshoyu) June 13, 2023
ツイートの中に、商品の説明や商品購入ページに遷移するURLを掲載し、ビジネスに活かしています。ツイートをする「中の人」のキャラクターも非常に重要なのだと学ぶことができます。
BtoB企業アカウント運用の成功事例2選
続いてBtoB企業の成功事例をみていきます。
株式会社石井マーク
株式会社石井マークは、標識や銘板のビジネスをしている企業です。そのニッチな分野にも関わらず、フォロワーは約4万4千人ほどいて、ユーザーからの反応も多いアカウントになっています。
石井マークのアカウント運用の特徴は次の通りです。
- ユニークな画像を使った投稿
- 専門的な内容もイラストで分かりやすく解説
- ユーザーの投稿をリツイート
- 過去の石井マークのツイートをリツイート
- ユーザーにとって有益な情報を発信している
「ヘルメット」と名の付くものは乗車用からスポーツ・軍用や防災用など様々でございますが、もちろん「要求される性能」も用途ごとに異なっております。産業用ヘルメットつまり労働安全用の保護帽も、頭を守る事は同じであっても、作業範囲によって異なる「3つの区分」に注意して選ばねばなりません。 pic.twitter.com/w2SZpxeVY9
— 株式会社石井マーク (@ishiimark_sign) February 1, 2017
また、ユーザーのツイートをリツイートして交流をはかっている点や、過去にツイートした投稿をリツイートすることで再び見てもらえるように工夫している点も、フォロワーの多い理由だと考えられます。
ばねのフセハツ工業
フセハツ工業のアカウント運用の特徴は次の通りです。
- ばねを制作する様子の動画を投稿
- ユーザーの反応をリツイート
- メディアの活用
フセハツ工業は、基本的に写真や動画を含んだツイートをしています。写真や動画といったメディアを含むツイートは、テキストのみのツイートよりも、インプレッションやエンゲージメントが上がる傾向にあります。
動画コンテンツ自体も、ずっと見ていたくなるくせのあるものやニッチな世界ゆえに興味をそそるものが多く、フォロワーもコメントや引用リツイートという形で反応しています。その反応に対しても、リツイートなどで反応しフォロワーを大切にしている印象です。
オリジナル商品「おにぎりボール」
おにぎりボールを持ってニギニギするだけで
握力強化、集中力の向上に効果アリ!!デスクワークの時、鍛える時、暇な時のお供として
おにぎりボール、御一つ如何ですか??1個 500円(税抜)
※送料が別途掛かります詳しくはこちら↓https://t.co/475buEonEZ pic.twitter.com/FfK2cUC3JS
— ばねのフセハツ工業 (@fhk2014_kk) June 3, 2020
上記の投稿は、非常に話題を呼んだツイートです。このツイートを固定ツイートに設定したり、定期的にリツイートしたりすることで、多くの人に見てもらう工夫をしています。
面白い企業アカウント運用の成功事例2選
最後に、面白いと話題を読んでいる企業アカウントの成功事例をご紹介します。
シャープ株式会社
みなさんご存知のSHARPは、ユニークなX(Twitter)運用をしています。フォロワーは約83万人ほどいます。
SHARPのアカウント運用の特徴は次の通りです。
- 一日あたりのツイート量が多い
- フォロワーとのやりとりを大切にする
- アンケート機能を使った参加型の投稿
- 他の企業の投稿をリツイート
- ユニークなユーザーの投稿をリツイート
- 中の人のキャラクターが親しみやすい
サイン本なるものを書かねばならぬのですが、サインはもとより、手書きすらひさしぶりな私には、まともに字が書けるのかというところから緊張しているし、そもそも著者サイン本とは何を書けばよいのかわからない。名前だけでいいのかな。 pic.twitter.com/FXS6x7eCvB
— SHARP シャープ株式会社 (@SHARP_JP) September 12, 2023
シャープのX(Twitter)は、中の人が親しみやすい言葉で積極的にコミュニケーションをとっている点が面白いと人気の秘訣になっています。「製品を買った」という投稿に対して御礼を述べたり、面白い投稿をリツイートしたりしています。
一方的に発信するのではなく、質問形式のツイートやアンケート機能を利用しているのも特徴です。他の企業からシャープに関して言及されたツイートがされていた場合には、リツイートや引用リツイートという形で、やはりコミュニケーションを大切にしています。
結果、リツイートなども含めて一日あたり10投稿前後と、他のアカウントよりも投稿数が多くなっています。X(Twitter)は投稿数が膨大にあり、すぐに流れて行ってしまうところがデメリットです。そのデメリットをよく把握して、ツイートの質だけでなく量も保てている点が、長い間人気の企業アカウントとして認識されている理由だと考えられます。
花王株式会社
花王も34万人以上のフォロワーを抱える、ユニークなアカウントを運用しています。
花王のアカウント運用の特徴は次の通りです。
- ユニークな独自のハッシュタグの活用
- 豆知識の発信
- まめなツイート
- キャラクターの活用
- ユーザーへのコメントの返信
- アンケート機能の活用
花王は、独自のハッシュタグが印象的です。
かこまれる#エマールあずかりました pic.twitter.com/ZgFOsm1a8L
— 花王 アタック(お洗濯全般) (@kao_attackjp) June 7, 2023
こちらのツイートにもあるように、「#エマールあずかりました」のようなオリジナルのハッシュタグをつけて、マスコットキャラクターを使った可愛らしい投稿をしています。
また、アンケート機能を使ってユーザーが楽しめるクイズやチャレンジ企画をしています。アンケート機能も、メディアと同様にエンゲージメントを高められる効果があります。有効に活用していきましょう。
成功事例から特徴を掴んで、人気の企業アカウントに育てよう!
今回は企業が運営するX(Twitter)アカウントの成功事例をご紹介させていただきました。やはり成功の裏には要因があり、それぞれ特徴を掴むことで人気のアカウントに育てられる可能性も高まると考えています。ぜひ今回ご紹介したアカウントも参考にしていただき、X(Twitter)運用に取り組んでいただければ幸いです。